先月10/23(月)〜24(火)、高山に出張してきました。
毎年秋に開催される、年に一度の産地展ですが、コロナの影響もあり4年ぶりの視察です。
月曜日の午後高山に入り、火曜日のお昼過ぎには高山を出発するので実質24時間の滞在なの、駆け足で見て回らないといけないのですが、結果どうなったかといえば…
出張2日目午後、フィン・ユール邸視察後残り滞在時間が3時間しかない中、メイン会場でもある飛騨世界生活文化センターを視察。
高山の大手メーカー他、小さな工房も多く展示されている会場です。
飛騨の匠というだけあって、作りにこだわるメーカーが多い高山。
ただ、これまでデザイン的には保守的なイメージが強く、サラッと見れば良いだろうと思ってたら、コロナで来れなかった4年で大きく変化しているメーカーがちらほらあって、楽しいじゃありませんか。
キレイなイスがあるなぁって、ブースに近づくと、えっ?ここのメーカーさんがこんなの作ったんだ…って(失礼しました…)
特に印象的だったのは、シラカワ、日進木工、飛騨産業、モアレ…
木製の照明器具を製造している、モアレ(柿下木材工業所)ではデザイナーの方と少しお話しができて、加工途中のパーツや試作段階で生じた課題など興味深いお話しが聞けました。
サラッとのつもりが、1時間以上会場を見て回って、残り滞在時間は1時間ちょっと…
もう一社で最後だなと思い、伺ったのは飛騨産業。
柳宗理がデザインしたアームチェアを復刻したという企画展示をやってました。
飛騨産業が3代目となる製造工場となりそうですが、それぞれ作っていた工場ごと背の笠木部分に特徴があるそうです。
初代の天童木工が製作していた時はフィンガージョイントで、2代目のBC工房が引き継いだ時は、複数のムク材をはぎ合わせて、そして3代目飛騨産業はムク材をを曲木にして削り出して。
こういう、コアな情報が大好物なので、その資料のの前で立ち止まって見入ってしまうと、どんどん時間が過ぎていきます。
ショールームに入り、駆け足で展示品を見て回ります。
途中、加工映像が演出で使われてる展示に立ち止まりたくなる気持ちを抑えて…
ただ、その気持ちを抑えきれず立ち止まって見入ってしまったのが、杉の圧縮材を使って製作されたKISARAGIシリーズ。
川上元美さんがデザインしたこのシリーズはとてもキレイでした。
こうして、一泊二日、滞在時間わずか24時間の高山出張が終わりました。
コロナ禍や円安に起因する資材の高騰で、商品価格も毎年のように上がっていますが、それは各メーカーにとって十分な値上げではないようです。
そんな意味でも、モノの価値を知りその作り手たちの思いを代弁して、お客さまに提案していく仕事を心がけようと、思いを新たにしました。