大型連休が終わって、春らしいとても過ごしやす季節になりました。
毎年、この時期の天候に恵まれた日に、onemoveでは玄関建具のメンテナンスを行なっています。
3年前にオープンしたここShowroom兼事務所ですが、展示している家具だけでなく、各所に使用している建材や建具にもかなりのこだわりがあります。
中でも一番ぼくたちの想いを反映させているのが、ミャンマー産チークのムク材で製作した玄関建具です。
チークは、世界の三大銘木の一つとされ、南アジアから東南アジアの熱帯地域に分布している、シソ科チーク属の広葉樹です。
木の繊維内に油分を多く含むので、水や摩耗に強く加工もしやすい特徴があり、古くは船舶の材料として使用されてきました。
船舶の主材料が鉄やFRPに変わった現在でも、甲板や内装材などによく使われていますが、船舶以外にも家具や建材として使用されている高級木材なのです。
そんなチーク材の中でも、最も特別なものが、ミャンマー産のチーク材で木目や色合いがとても美しいのがその特徴です。
今では絶滅危惧種として伐採や流通について、とても厳格に管理されていて、最も希少性の高い最高級品として扱われています。
そんなミャンマーチークの玄関建具をぼくたちonemoveは、その木目や質感の良さを最大化させるため、撥水セラミック塗料という特別な塗料を使って塗装しています。
この塗料は、アルコール溶液にケイ素が溶け込んでいるので、塗布すると塗料が木材の導管部分に含浸し内部でガラス化することで、木の質感を損なわず、シミや汚れが浸透しにくくする特徴を持っています。
とはいえ、万能ではなく屋外で風雨にさらされれば、表面は劣化していくため定期的なメンテナンスが必要となるわけです。
この一連の流れこそ、ぼくたちが考えるモノ作り。
大切な素材を、愛情を持って長く使い続けること、長く関わり続けることが、この会社の企業理念でもあります。
さて今回のメンテナンスについてです。
1年ぶりとなるメンテナンスですが、この1年間で建具表面がかなり荒れた状態になってしまいました。
特に左下の部分は、雨と乾燥の繰り返しで白く変色しています。
木材の表面が、日焼けして色が変わってしまった状態です。
そこで、最初にこの部分を重点的に研磨します。
荒目のサンドペーパーで表面の日焼けした部分を除去し、素地が見えはじめたら、細かいサンドペーパーに変えて扉の表面全体を研磨して、チーク材の素地を露出させます。
表面を拭きあげ、しばらく乾燥させ後、仕上げに塗料を満遍なく刷毛塗りします。
その後半日ほど乾燥させましたが、塗料は完全には硬化していません。
ただ、時間の都合もあり建具の枠に取り付け、元の状態に戻しました。
翌日もお天気に恵まれて、1日半しっかり乾かすと表面が硬化して美しい状態で落ち着きました。
いかがでしょうか?
メンテナンスの前の荒れた感じから、チークの美しい木目が蘇った建具がご確認いただけるのではないでしょうか?
良いものはやっぱり良い。
だからこそ大切に使いたい。
それがぼくたちonemoveの想いなのです。
※弊社のYouTubeチャンネルに、この一連の様子をショート動画で公開しています。(約60秒)
良ければ、ぜひご覧になってくださいね
↓コチラ
1年間使ったドアをメンテしてみた